「もう 若くはない苛立ちを何処に捨てようか」
いつの間にかリフレインする歌詞。
大江千里はこの頃まだ26、7ではなかっただろうか。
“ナチュラル”どう言う意味の記号だったろう。
夕食後に梨を剥いた。
八等分して芯を取り薄い皮に包丁を入れる。たっぷりの果汁が刃を伝っていく。
9月になり梨が出回ると必ず思い出す男の子がいる。
私が高校3年の時 あの頃はまだ土曜日が半ドンだった。
下校途中に寄り道をして友達とランチを食べ帰宅すると家の前で4、5人の子供たちが走り回っていた。普通の住宅の駐車場を改装した仕事場にいる両親に尋ねると妹のところへ近所の子たちが遊びにきているのだと母はにっこり笑った。仕事場の時計は3時半を廻っている。私が小学生の頃は時々友達が来ると母はホットケーキや果物をおやつに運んでくれた。
この家に越してくるまで青果店を営んでいた父はいつも季節の果物を一箱買って置いてくれる。今も仕事場の大きな業務用冷蔵庫の中には梨があった。私はそれを両手に一つずつ掴んで妹たちに声をかけて玄関を上がった。台所で八等分して皮を剥いた梨を皿に盛り 居間に行くともう5人が集まっていて 皿をテーブルに置く間もなく小学生に囲まれてしまった。どの子も汗をかいて楽しそうに笑っている。「手を洗ってから。三個ずつね。」と言うが早いか先を争って流しで手を洗い陽に灼けた腕が伸びて私の持つ皿から梨をさらっていく。皆が割当分を食べ終わったあと皿には一切れ残っていた。子供というのは目敏いもので最後の一切れ目当ての餓鬼共にまた囲まれてしまった。目の前にいた子の真直ぐな目に戸惑ったものの「不公平になるからこれはお姉ちゃんの!」と私はその一切れを自分の口へ放り込んだ。その瞬間の本当にがっかりした様子の男の子に 私は悪いことをしたような気になって急いで 空になった皿を片付けて制服を着替えに自室へ上がった。
「今日来てたランニングの男の子はどこの子?」その日の夕食の時間 私は七つ下の妹に訊いてみた。
20mも離れていない所に住んでいて登校班が同じ一つ下の4年生。2年生ほどにしか見えない小さくて笑顔の無邪気な可愛い男の子。祖母と母からあの子は連れ子で母親が再婚して義理の父親と生まれたばかりの赤ちゃんがいるとも聞いた。どこから仕入れたのか含みを持った祖母と母の言葉に 大人でない私は「ふーん。」と素っ気なく返事をするしかできなかった。
冷たい秋雨の降る晩。 たぶんバイトの帰りだったのだと思う。家の前にある川を渡る橋の向こうに女の人が立っていた。橋を渡ってまっすぐの道沿い二軒目にあの男の子の住む借家がある。その狭い軒下で母親が背負った赤ちゃんを揺らしていた。赤ちゃんが夜泣きをするのだろう。狭い借家でうるさくて外へ出たのだろうけどこんな雨の夜にまで外へ出なければならないなんて父親は怖い人なのだろう。子供を連れて再婚した母親の立場はなんて切ないのだろう。 男の子は父親と二人家の中にいる。きっと怯えているだろう。私は橋を渡って右に曲がった。家に着いてびっしょり濡れた髪を拭きながら 窓越しに暗い雨の空を眺めていた。
あの男の子が死んだと聞いたのはその年の暮れだった。
母親が通報で布団の中で冷たくなって発見された彼は死後三日経っていて 体中痣だらけだったそうだ。夕食の時間 祖母と母はその話題で持切りだった。彼を折檻して殺したのは義理の父親で家では食事をさせてもらえなくてどんなに具合が悪くても学校に通っていたのだとか 冬でもランニング一枚きりだったとか。知ってたらなんとかしてあげられたろうにとか。
私はあの雨の晩のことを思い出した。梨を欲しいと言った目を思い出した。正確な日は知らないけれどあの子が死んだのはクリスマスの頃になる。世の中の子供がサンタを待っている夜 あの子はどんな夜を過ごしたのだろう。
私もあの頃まだ子供だった。お酒に飲まれて理不尽に手をあげる父親でも私には実の父親。まだ幸せなんだ。と我身を思った。
あれから毎年梨を剥く度に思い出した。イングマルがライカ犬を思い出すように。
近頃は別の痛みを伴って蘇ってくる。祈らずにはいられなくなる。
無職となって4日目。
とは いっても 働かなくては食べていけないので 7日から10日間の期限付きで 羽を伸ばそうと決めた。
時間に追われず家事をして ゲーム 長電話 そしてネット。
近頃のブログってどんなんだろう?とブログサイトを廻っているうちにこの記事を見つけた。
私の周りの人はみんな知らなくてマイナーだと思ってました。
私の転換期となった年の誕生日に知って その日を境に音楽活動中止になった。
一年以上経て 詩ばかり置いていたブログのコメントに一節の詩があって てっきりコメントの主のだと思いメッセージを送った。 私の心臓を掴んだ詞はCoccoのだと教えてくれました。なんでコメント欄に残してくれたのかは訊ねなかったけど MP3ファイルを幾つか贈ってくれてホント感謝してる。
今年12月ロードショーだって 映画館で観るより DVD買ってくり返し観たいなぁ。
まだ 夜は明けず
夏の月は東の空を左に傾げて昇ってくる。
赤く青く点滅する星は夜間飛行。
その後ろに気の早いオリオンが駆けていた。
「ただいま」と玄関に入るといつも跳んでくる末っ子がいません。仮入団したボーイスカウトのサマーキャンプに参加しているから。
楽しんでおいで。と送り出したのに 母がこんな体たらくぢゃどうしようもない。
キーボードを打ちながら ふと寂しくなって10年前の彼の写真をアップしてしまった(苦笑)。
第三子にして初めて気負いなく育てられた子。3884gの大きな赤ちゃんで4ヶ月の頃には8kgもあって 右肘が腱鞘炎になったこともありました。
末っ子の甘えん坊で家にいるときは大概彼にくっつかれています。
他愛ない話し相手。眠る前にはトランプゲームやお話をせがまれます。
でも私が喉が渇いた。なんていうと ダッシュで麦茶を持ってきてくれます。
彼がいないと時間の長いこと。寂しいね。と一緒に向合える相棒も持たず「つまんない つまんない。」と独りぼやくばかり。せっかく自分の時間が持てたのに 昨日の夜は腑抜けてて 何も手につかずさっさと就寝いたしました。
3泊4日の最終夜。出発してから急に涼しくなって昨日今日は雨も降りました。
テントで寝るのも初めてで 苦労してるかもしれない。気に仕始めたらきりがない。
それも佳い思い出になるように 明日は元気に迎えてあげたいな。
VOXに誘ってくれたcyberpoetsに感化されて またもや晩ご飯ネタです。
お盆休みなどない職場なのだけれど 偶然三連休で 台所の大掃除をしました。
食材のではなくて 台所。流しの下から 物入れの中 ガスレンジに換気扇。
外せる物はすべて外し タッパーもかごも棚もすべて洗ってツルピカです。
砂糖や塩を入れたり ジャムを詰めたりする為にとって置いたマヨネーズの空き瓶 10個ぐらい捨てました。貯めに貯めてたんだなぁ(苦笑)。
すっかりヘトヘトだったのですが 買い物に出掛ける元気もなく 先日届いた茄子10本。放っておくわけにも行かないぢゃないですか。
実は茄子の揚げ浸しって好きなのは私だけ。長男は麻婆茄子が好きで長女は焼き茄子が好き。だけどどちらも面倒で。
切って揚げてかけるだけ。これはらくちんなのです。
ししとうは末っ子が学校で育てていて 水やりに行く度のおみやげです。
鰺フライは手抜きのために買っておいた生活クラブの冷凍品。
ここまでテーブルに並んだら末っ子に「オレは茄子はみそ汁が好きなのに〜。」と苦情が入り ご機嫌とりで作りました。
果たして 揚げ浸しは誰も手をつけてくれませんでした。あっ 末っ子が「これオレのししとう?」と喜んで一口。ピーマンさえ嫌いなのに さすがに思い入れのパワーは凄い。水で流し込んでいました。
明日は罪滅ぼしにハンバーグにしよう。
すべて国産低農薬の野菜と国産三元豚 国産小麦粉使用の餃子の皮。胡麻油と辣は小野田製油所のもの。
別にすっごく拘ってるわけではないのだけれど 縁あって加入してから8年目。あれが美味しいよ。これが美味しいよ。と薦められ どれどれと試して行くうちに注文量はうなぎのぼり。そう拘っているわけではなくて すっかり嵌まっているの。
いつも50〜70個は作るので時間はちょっとかかるけれど 友人にもお誉めにあずかる私にとっては自慢の一品。
今夜は餃子とビール!夏のスタミナ食です。
新しいブログ。
何を書こうか。
テントを張るのも飯盒炊爨も火おこしも 私... read more
on 話し相手のいない夜